Essential COM

訳あってCOMをかじる気になったのだが、とりあえずこの単語だと検索もしにくいしということで定評があるという "Essential COM" (by Don Box) を購入した。

この本ははっきりいっておもしろい！

まったくCOMを触るつもりも必要もないというC++プログラマにとっても、第1章「よりよいC++としてのCOM」は興味深いはずだ。「バイナリ標準」というゴールを提示し、数々の試みをひとつずつ改善しながら、最後に「つまり、私たちはCOM(Component Object Model)を作り上げたのである」で結ばれるまでの過程は非常にエキサイティングである。

あるシステムやアーキテクチャについて「それがどうであるか」を理解する人は多くいても「なぜそうであるか」を説明できる人というのは往々にして稀であり、貴重である。

もっとも私が目下知りたいのは IDispatch インターフェイスとか VARIANT 型の扱い方についてで、それに割かれているページは少なかったのだが。